がん治療

がん治療薬としてのサリドマイド

サリドマイドは、昭和30年代に睡眠薬として販売されたものの、このサリドマイドを妊娠中に服用した女性から、四肢の一部ないし全部、耳がないなど体に以上をきたした赤ちゃんが生まれ、社会問題となった薬です。
1962年(昭和37年)に販売中止となりました。
しかし、このサリドマイドは血液のがんである多発性骨髄腫の治療に効果が認められ、医師がサリドマイドを個人輸入して患者に投与することが増加しました。
平成17年、厚生労働省は、サリドマイドを希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に指定することを認めました。
希少疾病用医薬品は、患者数が少ないエイズや難病など医療上の必要性が高い半面、患者数が少なく研究開発が進まないことを防ぐため、税制の優遇など研究開発促進制度を受けることができる医薬品です。
藤本製薬が平成18年、多発性骨髄腫の治療薬として国内承認申請を行いました。
そして、平成20年に厚生労働省の薬事分科会における審議において、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬としてのサリドマイドの製造販売承認可を差し支えない、との審議結果が発表されました。
このため、サリドマイドが多発性骨髄腫の治療薬として製造販売承認される見通しとなりました。
がん治療に効果があると認められたサリドマイドですが、胎児成長障害の副作用を持つことから、安全管理を徹底させなければいけません。
しかし、患者にとってがん治療に大きな期待の持たれる治療薬なのです。

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がん治療と医療費 ― 高額療養費

がん治療をする上で大きな問題になるのが医療費です。
がん治療は長期間に渡るので、医療費は家計を圧迫しかねません。
しかし、高額療養費や身体障害者の医療費負担枠、障害年金など上手に利用することで医療費の負担を抑えることができます。
医療費の減免が認められるのに、高額な医療費を負担し、それが重圧とならないよう、利用できるサービスがあるかどうかを調べることも大切です。
医療費負担を軽減することもまた、大切ながん治療となるのです。
高額療養費は、長期入院などでの高額な医療費負担を軽減させる目的で、その月の1ヶ月(その月の1日~末日)の自己負担額が所定の金額を超えた場合に、超えた部分が返還される制度です。
ただし、保険の対象とならない食費や差額ベッド代などは対象とはなりません。
以下は70歳未満の被保険者・被扶養者の入院、もしくは入院と外来の合算での自己負担上限です。
上位所得者(標準報酬月額53万円以上)の自己負担上限額は、150,000円+(医療費の総額―500,000円)x1%です。
一般(標準報酬月額53万円未満)の自己負担上限額は、80,100円+(医療費の総額―267,000円)x1%となります。
低所所得者(市町村民税非課税など)は35,400円です。
入院が長期に渡るなど、その年の高額療養費支給が直近の12ヶ月で4回以上になる場合には、4回目から上位所得者は83,400円、一般は44,400円、低所得者24,600円です。
以前は、高額療養費制度を利用するには、申請後3ヵ月過ぎてから、上限額を越えた部分が返還されていました。
しかし、平成19年4月より、事前の手続きにより一医療機関ごとの窓口での支払を自己負担限度額までにとどめることができるようになっています。

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肝臓移植

がん治療の1つに臓器移植があります。
進行性の肝臓がんへのがん治療の最終手段が肝臓移植です。
日本では、1997年に臓器移植法が施行されました。
1989年から血縁者や配偶者等が自分の肝臓の一部を提供する生体肝移植が行われており、臓器移植法が施行されてからも脳死肝移植の数は少なく、生体肝移植の数は増加しています。
生体肝移植は2004年から保険適用ができるようになりました。
日本では、次の症例の人が肝臓移植の対象となります。
・劇症肝炎
肝細胞が壊れ、その肝臓機能が急速に損なわれる病気です。
・先天性肝・胆道疾患
生まれつき、胆道が全部もしくは一部が閉鎖している先天性胆道閉鎖症や胆管が膨らんでいる先天性胆道拡張症などを指します。
・先天性代謝異常症
細胞の中の代謝が生まれつきうまくいかない病気です。
代謝異常のため、余計な物質がたまり、逆に不足して発育障害など様々な障害がでてきます。
・Budd-Chiari(バッド・キアリ)症候群
肝静脈や肝部下大静脈の閉塞で肝臓から出る血液の流れが悪くなって門脈(腹部臓器から血液を集め肝臓に運ぶ血管)の圧力が上昇する疾患です。
・原発性胆汁性肝硬変症
肝臓の中の細い胆管が慢性炎症によって壊され、胆汁が流れにくくなり、肝臓内に胆汁が停滞して起こる病気です。
肝硬変と名がついた病気ですが、必ずしも肝硬変になるわけではありません。
・原発性硬化性胆管炎
慢性炎症で太い胆管が細くなって、胆汁の流れが滞り、最終的には肝硬変や肝不全になってしまいます。
・肝硬変
慢性の肝障害が進行して、肝臓が硬くなり機能が低下する疾患。
・肝細胞がん

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「がん」とは何か

人間の細胞は、通常、生体の制御のもと必要な増殖調節を受け、体の各部分でそれぞれの働きを持って活動しています。
細胞には寿命があり、寿命を終えた細胞は新しい細胞と入れ替わります。
しかし、その細胞が外的や内的な原因で、制御ができなくなり無秩序に異常増殖していくのが腫瘍細胞です。
この腫瘍細胞には良性のものと悪性のものがあります。
良性腫瘍は増殖がおだやかで、臓器や生命に大きな影響を及ぼしません。
悪性腫瘍が「がん」であり、周囲の組織に侵入したり(浸潤)や血管やリンパ管を通り転移する性質があります。
この悪性腫瘍が増殖と転移を繰り返します。
そして、正常な細胞の栄養分を奪い(悪液質)、体に変調をきたします。
がんは、転移した先で臓器を破壊し、臓器が生命維持に必要な機能を果たせなくなるなど、出血するなどによって、臓器や生命に大きな影響を与えるのです。
がんは、筋肉・骨・神経など非上皮性細胞から発生する「肉腫」、皮膚・粘膜などの上皮性組織から発生する「がん腫」に分けられます。
がん治療において重要なのは、早期発見と早期治療です。
そのためには、定期的な検診が必要です。
医療の進歩によって近年、がんは治る病気となってきています。
がん検診は義務ではありませんが、それゆえに日本では受診率が低く、受診していれば助かった命も多くあります。
検診を怠らないことが、がん治療の第一歩なのです。
がんから身を守るためには、まず検診を受けてください。

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秋田県の玉川温泉

秋田県の玉川温泉は、がん患者が集まる温泉として有名です。
新幹線田沢湖駅からバスで80分、もしくはJR鹿角花輪駅からバスで1時間の場所にあります。
玉川温泉の泉質は、pH1.05という強酸性の湯で、軽い発泡性があります。
微量の放射能が温泉水、湯華、土砂に含まれています。
源泉は98度の高温です。
ここで、生成、産出されるラジウムを放射する北投石は特別天然記念物です。
一般の温泉ようにお湯につかるのではなく、岩盤浴が有名です。
また、玉川温泉の源泉は、配送もしてもらえます。
玉川温泉は通常の温泉とは違って、療養・静養を目的としています。
玉川温泉は奇跡の温泉とも言われています。
玉川温泉の効能には、リウマチなどの神経疾患・慢性の皮膚病・肝機能の活発化があります。
がん治療としての効能があるとは書かれてはいませんが、この温泉でがんが治ったという話を聞いてがん患者が多く集まってきます。
地熱で温まった岩盤の上で、湯治に訪れた多くの人がござを敷き、その上に寝転がっています。
がんに効くという口コミが広まり、玉川温泉に行くツアーも多く行われています。
がん治療などでがんと戦っている人たちにとって、多くの患者が集まるこの温泉は、がんを治すという気持ちを強くしてくれる温泉なのかもしれません。
そこには癒しの空間があるのです。
玉川温泉の他、がん患者が集まる温泉として有名なのは、福島県の三春温泉です。
ザ・ドリフターズの故いかりや長介さんが末期がんになった時に通っていたことで有名です。

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肝臓がんと肝炎ウイルス

肝臓がんは発生の要因がはっきりしているがんの1つです。
主な要因は、肝炎ウイルスの感染です。
長期に渡るウイルス感染によって肝細胞で炎症・再生が繰り返されて遺伝子が変異し、それが積み重なり、肝臓がんへと進展する要因となっています。
肝炎ウイルスにはA、B、C、D、Eと様々な種類がありますが、肝臓がんに関係するものは、BとCです。
世界の肝臓がんのうち約75%がB型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスによるものです。
そのため、B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスの感染予防と、感染者に対する肝臓がん発生予防が、肝臓がんにならないためには重要です。
肝炎ウイルスに感染すると肝炎という病気になります。
肝炎の症状は全体倦怠感、食欲不振などの症状があります。
感染しても自然治癒してしまう場合もあります。
また、肝炎ウイルスの感染者でも肝炎にはならず、肝炎ウイルスを保持続ける人もいます。
そういう人を肝炎ウイルスのキャリアと呼びます。
肝炎である人もキャリアの人も共に肝臓がんになりやすいので、定期的な検査が必要です。
肝機能に異常のないキャリアの場合は半年に1度、血液検査の数値が高いなど肝機能に異常がある場合は3~4ヵ月に1度の検査が必要となります。
肝炎ウイルスの感染の原因は、母子感染、輸血、性行為、針刺し行為(医師や看護士の針刺し事故など)です。
現在は妊娠中の母親への肝炎ウイルスの感染有無を調べる検査が行われており、母親がB型肝炎ウイルスの感染者と判明した場合、新生児にはすぐにワクチン治療が行われています。
肝臓がんになった場合に行われるがん治療には、外科療法、体の外から針を刺す穿刺療、肝動脈塞栓術が中心となります。
また、肝臓がんになった場合、がん治療を行っても肝炎ウイルスがなくなる訳ではありません。
治療後も定期的な検査が必要となります。

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がんの温熱療法

がん細胞は増殖する力は強いのですが、正常細胞に比べ熱に弱い特性を持っています。
がん細胞は41度でダメージを受け始め、42.5度で死んでしまいます。
この性質を利用したがん治療が温熱療法で、ハイパーサーミアとも呼ばれます。
正常細胞は加温しても体温を一定に保つ体の働きにより細胞が守られますが、がん細胞は加温によって高温となり、死滅してしまうのです。
温熱療法は単独でがんを治癒することは難しく、化学療法や放射線療法と併用して行われるがん治療です。
特に体の奥にあるがんは、骨や脂肪により熱が届きにくく、温熱療法だけで治すのは難しいのです。
温熱療法には、全身温熱療法(全身を加温する)と、局所温熱療法(がんとその周辺の加温)があり、主に使われるのは局所温熱療法です。
局所温熱療法では、マイクロ波や電磁波で患部を温めます。
一般的に体の外から放射しますが、食道、直腸、子宮、胆管などは、口や腟、肛門などから器具(電極針など)を入れて加温する方法もあります。
加温時間は体の負担を考えて、45分から60分くらいです。
温熱療法は、副作用がなく、がんを弱らせることにより、併用している抗がん剤などの効き目を大きくする特徴があります。
デメリットは、加温することによる、やけどや痛みです。
温熱療法は1996年より保険が適用となりました。
ただし、温熱療法だけでは治癒が難しいことから、現在、温熱療法は局所進行がんや再発したがんに対するがん治療となっているのです。

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3大がん治療法

がん治療の方法である、外科的手術、化学療法、放射線治療をまとめて3大がん治療法と呼びます。
ここでは3大がん治療法についての説明をしましょう。
・外科的手術
最も一般的ながん治療の方法です。
初期がんの場合に大きな効果を発揮します。
がんと、がんの取り残し防止のために周囲の組織とリンパ節を取り除くことがあります。
がん発生の臓器すべてを取り除く全摘術、一部を残し大部分を取り除く亜全摘術、がん発生部分だけを取り除く部分切除、がん発生の臓器と隣接する臓器を取り除く拡大切除・広汎全摘などがあります。
・化学療法
化学療法の1つに、抗がん剤を用いてがんの発育や増殖を抑制する抗がん剤治療があります。
抗がん剤はがん細胞だけでなく、正常細胞にまで作用するので、副作用として脱毛や吐き気、発熱など様々な副作用があります。
病状にあった治療の必要性をよく理解したうえで効果的な治療を受けましょう。
この他、化学療法にはホルモン剤や、免疫賦活剤(めんえきふかつざい)を用いるものがあります。
・放射線治療
X線やガンマ線などの放射線照射により、がん細胞の発育や増殖を抑制する治療方法です。
がん細胞のDNAに作用して増殖を抑え、アポトーシスを起こさせてがん細胞を死滅させます。
手術や化学治療と併用することで、大きな効果を得ることができます。
技術が格段に進歩し、できるだけ正常細胞には少ない照射量にして、がん細胞に多く照射できるようになりました。
現在はがんの根治治療から緩和治療(痛みを和らげる目的の治療)に、幅広く使われているがん治療です。

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子宮体がん・子宮頸がん

女性に多いがんである子宮がんは、子宮体がんと子宮頸がんがあります。
子宮体がんは、子宮内膜がんとも呼ばれ、子宮内膜の細胞が異常増殖する病気です。
しかし、生理のある人ならば毎月の生理によって子宮内膜も毎月剥がれ落ち、がんになる前に排出されてしまいます。
そのため、規則正しい生理のある人は、まずかからない病気で、かかるリスクの大きい人は生理不順の人や更年期の女性です。
初期症状のサインは、閉経前の人ならば生理不順です。
生理時以外に少量の出血があります。
閉経後の人は、赤色・黒色どちらの出血でも、子宮体がんの疑いがあります。
40歳未満で、早期がんの0期ならば、高容量黄体ホルモン療法で60%の人が治ります。
この場合のがん治療では子宮摘出手術は必要ありません。
これ以降の進行がんでは、抗がん剤でがんを小さくしてから手術をする、ネオアジュバンド化学療法が行われます。
子宮頸がんは性交によりHPV(ヒトパピロマウイルス)に感染して起こります。
早期がんであれば、患部だけを切除する円錐(えんすい)切除で直せます。
円錐切除は日帰り手術もでき、妊娠・出産も可能です。
進行がんの場合は、抗がん剤でがんを小さくしてから手術します。
子宮体がんと子宮頸がんは、どちらも早期発見・早期治療が大切です。
早期発見であれば、がん治療は効果的であり、そのために定期的な診断が重要なのです。
子宮体がんの検査は、生理不順の人や更年期の女性、50歳以上の女性は半年に1回が望ましいです。

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最新のがん治療 ― 分子標的治療・新生血管抑制治療

ここでは、最新のがん治療である分子標的治療と新生血管抑制治療について説明します。
・分子標的治療
分子標的治療とは、正常細胞ががん細胞へとなる過程で、がんの成長・増殖に関わるタンパク質や酵素などの特定の分子に作用する薬剤を使用してがんの増殖・転移を阻害し、がん細胞を狙い撃ちにする治療方法です。
抗がん剤が正常細胞も攻撃してしまうのとは違い、分子標的治療薬は、がん細胞へピンポイントで攻撃するので、分子標的治療は副作用が少ないがん治療です。
抗体療法とも言います。
分子標的治療で使われる薬剤には、HER2が発現する乳がんに使われるハーセプチン、グリベック、リツキサン、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、タルセバTarceva、ネクサバールNexavar、アバスチンAvastin、スーテントSutentなどがあります。
・新生血管抑制治療
がん細胞が大きくなるために栄養が必要です。
周囲の正常細胞が弱っていても、がん細胞は栄養を手に入れるために新しい血管を作り(新生血管)、周囲に張り巡らせます。
さらにその新生血管は、がんが転移するときのルートにもなるのです。
新生血管抑制治療では、新生血管抑制剤によって新生血管の成長を抑制し、がん細胞を縮小させます。
新生血管の成長を抑制することで、がんの転移を阻止することもできます。
新生血管抑制治療で使われる薬剤には、インターフェロン、フマリン(TPN470)、NK4、アンギオスタチン・エンドスタチン、サリドマイド、プロラクチンなどがあります。

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